傷だらけ父さんのHappy Life Journey -マルファン症候群と共に生きる-

難病(マルファン症候群)をもち、これまで多くの手術を経験。そんな傷だらけ父さんの闘病記とハッピーな人生を追い求め挑戦する姿を紹介します。同じような境遇にある人、支える人達の不安を和らげ、諦めない気持ちへのエールになれば幸いです

良き患者であるススメ 【番外編】お見舞いのススメ②

 番外編ではお見舞いを考えている家族や友人、知人へのお見舞いに関するおススメを紹介している (先回の記事①は→コチラ

今回は「お見舞いを考えているけど、何か持っていった方が良いのかな?」と思っている方に、今まで私が幼少期から社会人までのそれぞれのステージで入院時に頂いたものを振り返りながらおススメを紹介する。患者さんそれぞれの性格、好みなどによって正解はないが、参考にしてもらえたら有難い。

お見舞の持参品と心づかい

入院患者としては、友人や会社の知り合いなどがお見舞いにくる時は、「何か持っていった方がいい?」と聞かれれば「何もいらないよ。」と応えることが多いだろう。とはいえ、やはりプレゼントは嬉しい。そして何より、入院中に一般病棟に移って面会ができるまで回復した頃は、楽しみは食事くらいで暇を持て余す。外に出ることができないので、病院外の世界から持ってきて頂けるものは有難い。

  1. 本や雑誌

  →学生や社会人にとって、一番有難い。ただし、本の好みは個人でかなり違う。本を読むのが好きな私だが正直 ”興味ある本“をプレゼントしていただいた事は稀であった。また「院内の図書館/談話室にその本ならあるよ。」ということもある。可能ならお見舞いに行く前に「本屋さん寄って行くけど何か読みたい本(子供なら絵本か漫画)や好きなジャンルある?」と聞いてあげると良いと思う。入院患者はとにかく院内の売店以外でのお買い物ができないので、病院の外から持ってきて頂けるものは有難い。

  1.  食べ物、飲み物

  →病院食は基本的に薄味なので、お土産の食べ物は美味しい。飲み物も自分で買わないといけない病院も多いので 飲み物(水を含む)も有難い。但し、飲食は患者さんそれぞれの病状や薬を考慮したメニューと量になっているので、飲食物を持っていくには注意が必要だ。場合によっては、”見せるだけで、おあずけ“になってしまう。何も持参しない代わりに、面会前か面会時に「何か飲みたいもの、食べても大丈夫なものある?売店か外のお店で買ってくるよ?」と聞くのも良いと思う。売店までいくのは許可されていなかったり、重いものは持てなかったりするので、代わりに買い物してもらえるのは有難い。

  1.  お花、苗

  →小学生の頃、ヒヤシンス(花)の球根と水栽培セットを教育実習の先生からお見舞いで頂いた。入院中に球根から根が出て綺麗な花が咲くまで観察できて、それ以来、好きな花の一つはヒヤシンスだ。昔は花も大丈夫だったが、今は院内感染の原因となるので多くの病院では花のお見舞い品は禁止されている。花粉アレルギーも気になるが、花を育てる花瓶が微生物の巣となり、抵抗力の弱い患者さんの院内感染に繋がりかねないからだ。どうしても渡したいならば、花は退院時に(家に帰る時に)あげるのがいいかもしれない。

  1.  色紙、メッセージカード、千羽鶴

  →社会人に比べて、友人や家族との繋がりがより重要で、多感な子供や学生にとってこの様なプレゼントは何よりも嬉しい。この時に貰った色紙や千羽鶴は一生モノになっている。但し、準備するのは大変だと想像できる。学校の先生や、バイト仲間の代表として渡せる機会がある人であれば、お見舞いのプレゼントとして考えるのはありだと思う。

  1.  おもちゃ、プラモデル、ゲームソフト

  →プラモデルを貰ったが接着剤が無くて組み立てられない。おもちゃを貰ったが電池が無くて動かせない。ゲームソフトをもらったが、ゲーム本体がない/テレビに繋げないと遊ぶことができないという事を経験した。オモチャ関係は何かと付属品がいるので、結局“遊ぶのは退院するまでお預け”になってしまうことがある。子供が強く要望している以外はあまりおススメしない。

いままで受けた有難い特別な気づかい

大動脈解離などにより、予期せず緊急搬送され即入院となった患者にとって特別な気づかいは本当有難い。例えば、

・足りないであろうタオルを持ってきてくれる(タオルは有料レンタルである事が多い)

・自宅のゴミや冷蔵庫の中身を処理してくれる

・レンタルCDやレンタルビデオ(今や死語?)を代わりに返却してくれる

・退院時の着替えを持ってきてくれる(緊急搬送時に着ていた服は汚れたり、緊急搬送・治療の際に切り開かれたりする)

上記は、どれも実際に友人が気を使ってやってくれた実例だ。特に実家から離れて一人暮らしの学生、患者にとっては入院時のサポートは有難い。これら一歩踏み込んだサポートは自宅の鍵をかりる必要があるので信頼関係があってこそ出来る事だが、これらの気づかいが出来る人は尊敬できるし、見習いたい。今でも感謝しているし、お礼を言いたい。

「あの時は有難う。私も貴方のような気遣いができるような人になれるよう頑張ります。」

  

*これから手術や入院、通院があり得る方へ、経験談を交えていまの段階からできることのおススメを紹介する「良き患者のススメ」 を下記カテゴリーにまとめています。 ”これから”の参考にして頂けると有難いです。 

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