傷だらけ父さんのHappy Life Journey -マルファン症候群と共に生きる-

難病(マルファン症候群)をもち、これまで多くの手術を経験。そんな傷だらけ父さんの闘病記とハッピーな人生を追い求め挑戦する姿を紹介します。同じような境遇にある人、支える人達の不安を和らげ、諦めない気持ちへのエールになれば幸いです

良き患者であるススメ ①禁煙(術後の辛さから自分を守る)

 2020年現在までに、肋骨の切断を含む大動脈の手術を3度経験したが、手術後はとにかく咳をすることが恐ろしい。特にICUにいる間や一般病棟に移って間もなく、十分な体勢で咳ができないうちは全身に激痛が走り、痛い。

 咳をするときは、両腕を手前にクロスし、軽く丸まって屈み込む様な姿勢を取れば少しは楽になるが、その体勢を取れる様になるのは回復が進んだ段階だ。

 そして、咳の原因となるのは”痰“ である。

 手術後数日は水分を口にすることに制限があるし、鼻に繋がる酸素チューブが付いていて痰が溜まりやすい。また、人工呼吸器をつけていると喉元を刺激するので余計に痰が出る。3回目の手術の後、意識が戻ったときには人工呼吸器がまだついていて、痰がうまく出せず、”窒息してしまう!”と焦って看護師さんを呼んだことを覚えている。

 だが、こんな私はだいぶマシな方だ。同じICUや病室には同様の手術をしたほかの患者さんがいるのだが、よく「ゴホゴホ。オエー。」と苦しそうにしていた。その度に、ICUでは深夜であれ昼夜を問わず看護師さんが痰を吸引したり、付きっきりで看病しているのを見てきた。

 看護師さんにとっても、患者さん本人にとっても本当にツライと思う。

 この痰・咳の出る/出ないの違いは、いろんな病気を持つ患者を比較したら一概には言えないかもしれないが、看護師さんに聞いたところタバコの影響らしい。

 自分を手術後に少しでも楽にしてあげる為、またICUなどで日夜多くの患者さんを看病している看護師さんの為、周りの患者さんの為(というのも、付きっきりである分、他の患者さんのナースコールにタイムリーに対応し辛くなるし、周りの患者さんは気になって何より夜は眠れない)、ぜひ今すぐにでもタバコをやめることをお勧めする。

 

いま記事を書いている2020年4月現在、多くの人が新型コロナウィルスによって亡くなっている。また喫煙が呼吸器系の症状悪化に関係しているとも聞く。

本当に悲しいことだが3回目の手術を受ける3日前、志村けんさんが新型コロナウィルスに感染し、命を落とした。

偶然にも私と誕生日が一緒の2月20日生まれで勝手に親近感をもっていた。また、物心ついた時から“ カトちゃんケンちゃん”、”バカ殿“、”変なおじさん“などを観ていた世代の私としては、誰からも好かれ尊敬できる人格者の彼が亡くなったことは衝撃的だった。

生前はヘビースモーカーだったと聞く。もしタバコをどこかのタイミングで止められていたら、重症化せずに、いまも”アイーン“と世の中を幸せにしていたと思うと悔やみきれない。

ICUで咳や痰で辛い現状を見た経験から、改めて強くススメる。もしタバコを吸われているのであれば、将来の自分を守るためにも、周りで支えてくれる人達のためにもタバコを止めることを。

 

*これから手術や入院があり得る方へ、経験談を交えていまの段階からできることのおススメを紹介する「良き患者のススメ」 を下記カテゴリーにまとめています。 ”これから”の参考にして頂けると有難いです。

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